転職の「軸」はどう決める? 看護師・介護職のための、15分でできる3ステップ

「今の職場、このままでいいのかな」。そう思って求人を眺めはじめると、給料、休み、通勤時間、雰囲気……と、気になることがどんどん増えていきます。そして、どの職場もそれなりに良さそうに見えて、決めきれなくなる。

転職で迷子にならないためにいちばん役立つのが、「転職の軸」を先に決めておくことです。軸があると、求人票を読むときも、見学で話を聞くときも、「自分にとって大事なところ」に目が向くようになります。

この記事では、看護師・介護職・リハビリ職の方が、紙とペンがあれば15分ほどでできる「軸の決め方」を紹介します。


ステップ1:今の職場の「モヤモヤ」を全部書き出す

まずは、今の職場(または前の職場)で、しんどかったこと・引っかかっていることを、思いつくまま書き出してみてください。きれいな言葉にしなくて大丈夫です。

  • 夜勤明けに残って記録を書くのがつらい
  • 急に休むと、あとで嫌味を言われる
  • 頑張っても給料が上がる気がしない
  • 一人ひとりの利用者さんとゆっくり関われない
  • 通勤が片道1時間以上かかる

ポイントは、「辞めたい理由」は、そのまま「次の職場に求めること」の裏返しになっていることです。「記録が残業になる」なら「勤務時間内に記録が終わる仕組み」が、「急に休むと気まずい」なら「お互いさまでカバーし合える雰囲気」が、次の職場に求めるものになります。


ステップ2:「良かったこと」も書き出す

次に、今の職場で「これは良かった」「これは失いたくない」と思うことも書いてみましょう。

  • 先輩に質問しやすかった
  • 家から近くて、子どもの迎えに間に合う
  • 患者さんの回復を間近で見られた

転職では、つい「不満の解消」ばかりに目が向きがちです。でも、今あたりまえにある良さが、次の職場ではなくなってしまうこともあります。「残したいもの」も軸の一部です。


ステップ3:書き出したものを3つに分ける

ステップ1と2で出てきたものを、次の3つに分けてみてください。

  1. 絶対にゆずれない(これがないなら転職しない)
  2. できればほしい(あるとうれしいが、ほかと比べて考えられる)
  3. なくてもいい(気にはなるけど、決め手にはならない)

ここで大事なのは、「絶対にゆずれない」を3つ以内にしぼることです。5つも6つもあると、当てはまる職場がほとんどなくなってしまいます。迷ったら、「これがなかったら、また1年以内に辞めたくなるか?」と自分に聞いてみてください。


軸が決まると、見学で聞くことも決まる

軸ができたら、それを見学で確かめる質問に変えておきましょう。求人票の言葉だけでは、本当に軸を満たしているかは分からないからです。

  • 軸「勤務時間内に記録が終わる」→「記録はいつ、どこで書いていますか?」
  • 軸「急な休みもお互いさま」→「最近、急なお休みが出たとき、どう対応しましたか?」
  • 軸「一人ひとりと関われる」→「1日に何人くらいの方を担当しますか?」
  • 軸「家から近い」→ 実際に、出勤する時間帯に通勤ルートを一度たどってみる

見学のときは、話を聞くだけでなく、スタッフ同士の会話や、休憩室・記録の様子にも目を向けてみてください。軸に関わることは、案内の言葉より、現場の空気のほうが正直に教えてくれることがあります。


「軸がブレる」のは、悪いことではない

見学をしてみたら、「思っていたより、通勤時間は気にならないかも」「やっぱり教育体制がいちばん大事だ」と、軸が変わることもあります。それは失敗ではなく、実際の職場を見たからこそ分かった、あなたの本音です。

軸は一度決めたら終わりではなく、見学や面談を重ねながら育てていくもの。焦らず、自分にとっての「いい職場」の形を少しずつはっきりさせていきましょう。

今日やってみること
① 今の職場のモヤモヤと、良かったことを書き出す
② 「絶対にゆずれない」を3つにしぼる
③ その3つを、見学で聞く質問に変えておく

▶ あわせて読みたい:職場見学で何を聞けばいい?職種別の質問リスト


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